-
掌編小説集と詩集 ブラック
¥440
"全ては凛音がどう思い、認識しているかに過ぎないのだが、彼女には人間や生き物が地球という檻に閉じ込められて、それらの行為や奮闘が、結局その檻のなかでしか意味をもたらさないように思えたのだった。なにがお星さまなのだ" (ゆとり) ”それから、500年が過ぎて行った。地球は、人が犯した気候変動の影響を大いに受けて大陸の氷が融解し、一気に海面が上昇した。地盤が安定しなくなったのは、日本も同じである。まして、日本は島国だ、多くの平地は海に浸食され、やがて多くの陸地が沈んで行った。僅かに山岳地方や高地に避難した人々と、こういった事態のために避難タワーに引っ越すことになった一部の人だけが生き残り、あとの人は助からなかった” (有翼人の飛翔) 時代も場所も登場人物、動物も様々に、その思索に富んだ日々の姿の断片を切り取った掌編小説集です。 収録掌編小説 「アルバトロス」 「それはなんでもない夜のこと」 「山頂にてひとくち 饅頭とブラックメタル」 「傘を差して雨を見ている」 「ブラック」 「カシミア」 など18つの掌編小説 こちら小説家になろうで幾つか立ち読みできます。 https://ncode.syosetu.com/s2721g/ 「ラベンダー」以来の掌編小説集と詩集になります こちらISBNコードはありませんのでwebショップのみの販売となります
-
掌編小説集「雨の日は憂鬱な」
¥440
"仮に本が出番を待つというなら、魂が雲の上で出番を待つという状態と共通するものとして思えはしないだろうか。だとしたら、一冊の本は存在するだけではなくて、誰かの手元に届き、出番が発揮されることにより命を持つのだろうか。一方で、沢山の人に認知され、より多くの人に届いた物語は本当に命を持ったのだろうか。私は熟考したくなってきたのだった"(歌声をこえて) ”雨粒が二頭の体を激しく打ち付けるが、二頭は構わずぬかるんだ地面を駆け抜けている。忙しない二頭の息づかいは身体を潜めている小動物には聞こえない。まるでサイレント映画のように緊迫した場面が急に登場したことでこのあと一体どうなるのか、どちらの立場に立てばよいか、小動物たちは二頭が通り過ぎた後にその後を追うことはせずに、視界に現れた場面だけで心配するのに十分だった”(嵐) 6冊目の掌編小説集です。今回は月や雨に関連した色合いで本を作りました。 話の舞台としては、アイスランド、フィンランド、ルーマニア、オランダ、ノルウェー オーストラリア 等 色々な国の出来事を入れております。 収録作のいくつかはこちらで立ち読みできますので、ご覧下さい。 https://ncode.syosetu.com/s3572f/ 「ダークダークサイドオブムーン」 「冥利に焦がれて」 「ただの」 「波留冊曾じいさん」 「間欠泉」 「歌声をこえて」 「嵐」 「ふうちゃんの縫いぐるみ」 「流されて現在地」 「つれづれなる」 「カインドネス」 「ガイランゲル」 「寂しいカニ」 「エリスク」 「雨の日は憂鬱な」 「FRIDAY」 「SECOND BY SECOND」 「雨」 「内側」 「キンデルダイク」 「アリーナ」
-
掌編小説集 「太陽が近かったなんて」
¥440
”どれだけの人がどういう理由で認知されて、どのくらいの人がどのくらいの人に知られることだろうか、それでも未だに、つらい出来事は起こり、彼にも彼から近い人にも彼とは全く関係のない人にも降ってくる。溶岩が流れて落ちてくるように。だから、現実が大事だったりする、この通勤電車の中に僅かな愛しさが潜んでいる気がする。時代には未練がない気がするのに、その時代で変哲もなく生きていたことが大事なことだったりする。綺麗なことを苦しみの渦中にいる人に伝えたところで更に苦しめるくらいだけど、生きていることは綺麗なことではない。そうでないことも一緒に持ったまま生きている” (通勤電車) 今回は巻末に著者が敬意を抱いた文学者一覧を載せております。 大切な人に向けて書いた話が多く収録されたのと、表題作に似合った素敵な表紙を印刷会社が作ってくださり、大変感慨深い作品となりました。 また、テーマカラーとして夕日のオレンジ、青空のブルーなど関連する話が多数入っています。小説家になろうで載せていた乗り物シリーズと題した恋愛ものの掌編も数多く入っております。全部で21編の掌編小説です。 幾つかの作品は立ち読みできます。 小説家になろう版 https://ncode.syosetu.com/s1096f/ 収録掌編一覧 「太陽が近かったなんて」・・・地上で暮らすことが困難となったなか太陽を見つめて離れた妻を思い出す男の話 「空ピアノ」・・・自分の実体がよくわからなくなった男の休日 「遥かなブルー」・・・大学教授で研究に気力のない教授とそのゼミ生の関係 「空が守っている」・・・存在する苦しさを吐露する影の話 「桜の眩しさ」・・・男の家族の回想と現実の取り残された男の話 「オレンジ」・・・時計台から日課でパトロールするコウモリの話 「黄昏ゴブリン」・・・一族の役目を辞めて、日々の仕事で家庭を大事にしたがるゴブリンの話 「ルーダと七面鳥」・・・逃げた七面鳥を偶然見つけた少年の話 「神様が語り掛けたこと」・・・自殺を望むイノシシの話、しかし彼は狙われていることに恐怖を抱く 「赤いネクタイ」・・・仕事の過労で逃避したくなった男と彼を止めた通行人の話 「灯」・・・死を止めなかった対話 「打ち上げ花火」・・・好きな彼女が去ることを止められなかった彼の片思い 「デッドワールド」・・・公園で小さな霊に出会う男の話 「ノクターン」・・・夜に思う思考の数々 「けふけふ」・・・祖母と一緒に暮らす孫の話 「一輪車」・・・コンビニでホームレスに話しかけられたOLの話 「自転車」・・・室内プールの駐輪場で話した男女の話 「通勤電車」・・・朝の混み合う電車のなかで男が思ったこと 「新幹線」・・・遠距離恋愛をしながら互いを思う恋人の話 「二人が眠るまで」・・・パーティー会場で二人きりの時間を過ごす若い夫婦の話 「春風を忍び」・・・風が強い中、家で引きこもる男の思考
-
詩集 新しい夜
¥440
過去5年以上に渡り書いてきた詩のなかからテーマごとに分けてまとめた初詩集です。 ウェブにも別に詩集を載せております。感覚の参考にされてください。 詩集 Ⅱ https://ncode.syosetu.com/n8248dh/ あとがきにも書いておりますが、大きくは以下のテーマになります。 「自然のなかの詩」 「恋愛詩」 「抽象的な詩」 「逃走・反抗・ダークな詩」 「思弁的な詩」 「実体験に基づく詩」 全部で47編の詩です。
-
掌編小説集 「魔法の速度」
¥440
”こうして長い間生きていて、いったい自分は何をするために生き続けているのだろうと彼女は思った。あの悪魔達のがなるような集会に定期的に参加して、かたや人の悩みも聞いて、そんな彼女にしか課されていない正反対の請負に務めているために生きているのだろうか。彼女は実際の彼女が日頃行っていることと生きている状態は全く関連のないようなものな気がした。時々、集会をさぼって、人の住まいに訪問するのを止めて小屋の中で本を読んだり、木の実を磨り潰して飲むのもわるくないと思った。長く生きていてもその生きている肉体一つ一つに精神性が宿り、その精神性が生きている愉しみを生き物ごとに違わせている気がした”(幕間Ⅱ) ファンタジーの世界を舞台に魔女と豹の関わりを描いた表題作のシリーズの他、 純文学要素の掌編も加えた作品集です。 ※こちらに詩は入っておりません 豹と魔女シリーズの全文試し読みはこちら。 https://ncode.syosetu.com/s2758d/ 収録掌編 「私の部屋」・・・海外で出張に行っている彼氏を待つ彼女とその出会い 「風を掻き分けて」・・・転勤で上空を飛行機がよく通るところで過ごすようになった男の話 「ただいま」・・・仕事で疲れて眠るとアフリカで医療ボランティアに従事していた男の話 「もろこし」・・・地元の祭りでトウモロコシを焼くことになって祖父の畑にトウモロコシを取りに行く 「国道沿い」・・・並木道を歩いていると、その銀杏の木の姿に放心する。ホラー映画を観てたらゆめのなかでそのシーンが再現される 「古い屋敷」・・・息子を失った若き夫婦の話 「薄汚れた沼」・・・賑やかな場から光に導かれるままに出会った家族の話 「階段」・・・階段をひたすら人が昇っている話 「始まるまで」・・・映画の上映時間の前に男は平行世界の自分に電話をする 「足元」・・・生きることを知り尽くしたので死の世界を知りたくなったムカデとその友達、取り巻く動物の話 「薄い月明りの下で」・・・孤独な狼と孤独な亀が出会う話 「悪夢」・・・まっしろな世界に男が迷い込む、そこでは色々な役人が世界のために仕事をしていた 「火山に棲む竜」・・・火山の中で一頭で暮らす竜の話 「天上」・・・コックに料理されるイワシの話 魔女と豹シリーズ 「魔法の速度」・・・魔女と豹の出会い 「幕間」・・・走り回る豹の話 「魔女と子供」・・・魔女と掠われる子供の話 「約束」・・・豹と咥えて教会に連れられた男の話 「幕間Ⅱ」・・・自宅で自分の宿命を見つめる魔女の話 「リグレット」・・・村の子供のために助けに行く魔女と豹の話 筆者自身はこちらが二度目のシリーズ小説というのを作ってみました。 幻想的な世界に息している生き物も悩み苦しみ生きている様が誰かに共感できたら有難いなと思います。
-
掌編小説集と詩集 「ラベンダー」 蓮井 遼 作品集 Ⅲ
¥440
”人は自分の過ごしてきた記憶よりも自分自身の道徳を失うことの方が怖いのではなかろうか。過去の記憶を忘れた人も親しき人との話のなかで思い出そうとして思い出せずに苦しむことがあるが、それは大切な人との思いでだから思い出せずに苦しむのではなく、それを思い出すということが、自分のなかで自分の倫理規範や一般的な人の能力基準としては普通のことであるが故に、それができないことに苦しむのではなかろうか” (フェリー) 三作目の掌編集です。 また、これまで書いてきたなかから選んだ詩集を入れております。 以下のURLは収録されている一部の掌編の全文と載せていない詩集です。ご参考にしてください。 https://ncode.syosetu.com/s7563c/ 収録掌編 「ラベンダー」・・ラベンダー畑で尋ね人を探している男との話を描いた表題作 「蜜柑」・・ガードレールに座って蜜柑を食べている男の話 「届けられた手紙」・・交通事故で亡くなった人の親友の手紙の話 「雨上がりの珊瑚」・・東南アジアで生息するある動物の話 「霧のなかの馬」・・霧のなかで自らの野生の呼び声に気づいた馬の話 「先祖」・・アフリカの感染病エボラで隔離を余儀なくされた男の同僚の心境をつづった話 「カウントダウン」・・ある夫婦の地球のことについて話した話 「無人」・・ロシアの飢餓の起きている村に出入りした作業員の話 「闇夜の震え」・・中国の太平洋戦争時過酷な情勢にいたある一家の話 「砂塵」・・砂漠の中でもの思う旅人の話 「フェリー」・・船の中でぼけーっとする旅人の話 「目覚めた世界」・・自殺未遂となった老人とある職員の話 「絶望に立たされて」・・無気力になった男とその女友達の話 世界の人々や生き物の生死を題材に まとめた掌編小説集です。 正直、掌編しか書かないものですが、かなり濃い話が多く、読み終えると 筆者自身どっと疲れたのを覚えています。
-
掌編小説集 「寒い時の夢」 蓮井 遼 作品集 Ⅱ
¥440
”「おうい」 とドアを開けてみたが、返事はなかった。灯りの火はなぜか倒れて消えていたので、再び男が灯りを正してみると、鍋には芋のスープは用意されてあったが、いつも食べる大きめの机や椅子の位置がずれていた。フォウルは何処へ行ったのかと男は家の中を探してみたが、どの部屋にもフォウルはいなく、男は段々胸の高鳴りが早くなるのを感じていた。その音が男の平常心を崩すように響いて聞こえたその時、強い衝撃が男を襲った” (狼) 特に市場の流通をせずに、作製した第2の掌編小説集になります。 ※こちらに詩は入っておりません。 掌編収録作品 「HANGING GARDEN」・・深い森の中に男が迷い込んだ。 「ベンとグレートベン」・・祖父と孫の命に関する対話 「海底」・・生きるのがいやになった雲丹と悪魔の交流 「首なし剣士と蛇」・・生前の記憶が薄れた剣士と蛇の命についての話 「狼」・・狼男と狼とその狼を飼った一家の話 「じめじめ」・・南米のサッカーの大会を観戦に行った男の体験談 「狭間」・・人為的に海が汚れたのを目の当たりに絶望した男の話 「寒い時の夢」・・母国での人との関わりを絶ち、北の国に行った男の日常と夢の話 「0℃」・・始原的なものに立ち返りたい男と友人の対話 「ふたり」・・画家の展覧会に一緒に行った絵本作家と友人の会社員の交流 「コガネムシ」・・博物館で飾ってあったものに見入った男の感覚が崩れていく 「オーロラ」・・内戦から逃れ、オーロラを観に行った男たちの話 以上 第一作より死と生に視点を据えた作品集です。 イベントでは見本誌コーナーで立ち読みができるのですが、この本は ホラー系の小説を読まれる方に好かれる傾向があるのかと驚きを感じたことがありました。
-
小説と詩 一杯のコーヒー 蓮井 遼 作品集
¥440
SOLD OUT
※ こちらは完売となりました。 初めて自費出版した掌編小説と詩集になります。 完成度よりも焦燥感の方が強く、文法も語法も荒い様ですが、当時の精一杯でありました。しかし、この中の話を好きな方もいらっしゃるようで有難い限りです。 掌編収録作 「一杯のコーヒー」・・パリのカフェでとある紳士は「コーヒーから世界を」というキャンペーンを目にする。 「エキス」 ・・男は夢のなかで出会う 「鯵の干物」 ・・町と都市を結ぶ猫たちと市民の話 「明けの明星」 ・・男は間違えて乗る電車を間違える 「冬空」 ・・冬の樹木を見つめる男の内面 「飛行船」 ・・少年は飛行船のなかで詩人と話す 「創造の日」 ・・仕事がいやになった男の話 「月の内面」 ・・色々な国でのネットのやりとり 「草花のように」・・色んな人々の会話模様 「ろんどん」 ・・オリンピックに行って他国のある女性に惹かれる男の話 「鯨のフー」 ・・少年と迷子になった鯨の交流 「定め」 ・・死がわからぬままに食べられた芋虫たちの話 「ヘルダーリン」・・帰る銭をなくした男性が道行く人にお金を恵んでもらう話 「奴」 ・・男友達二人の会話。一人はこれから警察に拘束される。 「水星のアレルヤ」・・家族がわからなくなった老人の話 色々なショートショートが詰まっています。