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掌編小説集「雨の日は憂鬱な」

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"仮に本が出番を待つというなら、魂が雲の上で出番を待つという状態と共通するものとして思えはしないだろうか。だとしたら、一冊の本は存在するだけではなくて、誰かの手元に届き、出番が発揮されることにより命を持つのだろうか。一方で、沢山の人に認知され、より多くの人に届いた物語は本当に命を持ったのだろうか。私は熟考したくなってきたのだった"(歌声をこえて)


”雨粒が二頭の体を激しく打ち付けるが、二頭は構わずぬかるんだ地面を駆け抜けている。忙しない二頭の息づかいは身体を潜めている小動物には聞こえない。まるでサイレント映画のように緊迫した場面が急に登場したことでこのあと一体どうなるのか、どちらの立場に立てばよいか、小動物たちは二頭が通り過ぎた後にその後を追うことはせずに、視界に現れた場面だけで心配するのに十分だった”(嵐)

6冊目の掌編小説集です。今回は月や雨に関連した色合いで本を作りました。

話の舞台としては、アイスランド、フィンランド、ルーマニア、オランダ、ノルウェー
オーストラリア 等 色々な国の出来事を入れております。

収録作のいくつかはこちらで立ち読みできますので、ご覧下さい。

https://ncode.syosetu.com/s3572f/

「ダークダークサイドオブムーン」
「冥利に焦がれて」
「ただの」
「波留冊曾じいさん」
「間欠泉」
「歌声をこえて」
「嵐」
「ふうちゃんの縫いぐるみ」
「流されて現在地」
「つれづれなる」
「カインドネス」
「ガイランゲル」
「寂しいカニ」
「エリスク」
「雨の日は憂鬱な」
「FRIDAY」
「SECOND BY SECOND」
「雨」
「内側」
「キンデルダイク」
「アリーナ」

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